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人本経営企業のベンチマーク

株式会社創栄Group

創栄Group編

「すごい男がいたもんだ♪」という歌詞の唄が流行ったことがありましたが、今回「理念経営実践企業研究」シリーズ第15弾で取り上げる株式会社創栄Groupを率いる加藤秀視社長は、まさにそのフレーズがドンピシャの方ではないかと存じます。他に類例を見ない略歴を紹介してみましょう。公式サイトなどで紹介されているそれには、こんな記述があります。

幼少の頃、酒乱の父が母に暴力を振るうのを見て育ち、孤独な日々の中、中学3年生で暴走族に入り、暴力で人を操り、権力を手に入れることが幸せの道と信じ、高校を1年で中退し裏社会へ。20歳で暴走行為の指揮者として逮捕され、翌年再逮捕。そんな自分がイヤになり、貯金を元手に23歳で建設業、新明建設を設立。子供の誕生や仲間の死、いくつものつまづきを経て、人を愛することを知り、裏社会と決別し生まれ変わった。多くの元不良を雇い入れた新明建設は、現在公共事業を受注出来るまで社会的信用も厚い。現在は人材派遣会社の他、起業家として複数の会社を経営している。


自伝では、小学2年からタバコを吸って通学していたというくだりがあります。加藤社長は現在32歳ですから終戦直後とかそんな昔の話ではありません。中学生ならまだしも小学校低学年から完全にぐれていたということになります。なにしろ『家族全員で揃って、笑顔でご飯を食べたことが一回もなかった。』という愛のかけらもない世界で物心がついていった訳です。腕っ節が強く仲間思いの加藤社長が暴走族のトップになるのは必然の道だったのかもしれません。そして、裏社会ともつながっていたというので、普通であればさらに深い闇に染まりヤクザの世界で生きていくようになっていったとしても何の不思議もないところでしょう。

しかし、母親の前で手錠をかけられた二度目の逮捕をきっかけに変わろうと考えます。暴走族仲間8名とともに、資金ゼロ、人脈ゼロ、ボロボロのスコップ一本から『新明建設』を起業します。それでも完全に裏社会とも手が切れないまま経営はなかなか軌道に乗らず、ジリ貧状態に陥ります。

ここで「理念経営実践企業研究」シリーズ第7弾で紹介した株式会社アチーブメントの自己啓発研修に出会い、人生理念が180度変わる体験をします。「人は誰でも変われる」ということに確信をもった加藤社長は、完全に裏社会との決別を決め、「暴力」ではなく「愛」の力で世の中を変えるという理念が強く芽生えるようになります。現在、使命にしていることが半端ではありません。

加藤社長の使命

使命1「非行に走った少年少女の再犯率をゼロにする」

『自分自身の経験上、少年少女が犯罪に手を染める原因としてまず、第一にあげられるのが、健全な「自己欲求の満たし方」がわかっていないという事です。彼ら、彼女ら自身はとても強い欲求を持っていますが、それを向ける先が間違っているだけなのです。大人の役割は、彼らに対して頭ごなしに批判や非難するのではなく彼らが持っている力(可能性)を承認しながら良い人間関係を築き上げ、力のベクトルを闇から光へ、悪から正しい方向に向けるための環境作りをすることだと思います。』と思いを語り、全国の小中高や大学を回り各地域の教育委員会の方々と力を合わせて社会力、人間力に富んだ人間の育成と、地域社会・国家社会・国際社会の発展と創造に貢献できる人材の育成といった徳育の普及に取り組んでいます。保護司の資格を取得しようと申請していることからもその本気度が伝わってきます。

使命2「徳育を義務教育へ」

『人が人として社会の中で生きていくために大切な事は多々あります。例えば、心の勉強、食の勉強、時間の勉強、家族の愛、隣人の愛、感謝の心、社会力、人間力、経済力、祖国への愛、郷土への愛、夢の持ち方、夢の叶え方、等々。これらはすべて、子供のうちから成長の過程と共に学校や家庭で自然に学んでいく事がベストです。僕のように大人になってから学ぶとなると、大変な時間とお金と労力がかかってしまいます。』これを実現させるために総務省所管『日本職能力推進協議会』を立ち上げています。そして、近い将来にこれを財団法人に切り替え、本格的に学校の授業に導入して子や先生や親などに働きかけていく計画を実施されています。

使命3「日本の自殺者をゼロに」

『「自殺ゼロ社会へ!」を企業理念として、信頼できるパートナーと組織を立ち上げ、今後2、3年間で今の自殺者の数を半減する為の仕組みとツールを考えました。企業として本格的にこの問題に取り組んでいきます。』

使命4「夢を日本の文化に、社会起業家の育成に尽力」

『僕の使命は、人財育成家・教育家として自分の持つ可能性を最大に発揮できる、真のリーダーを育て、誰もが平等に無料で学べて、自己を高め合える環境を作り上げていくことです。日本の社会起業家は社会貢献=ボランティアであったり、NPOは非営利なのだから儲けてはいけないのだという風潮があるようですが、社会にも経済にも影響力のある社会起業家こそが日本の未来を創ると信じて活動しています。』

加藤秀視社長の魅力は、活字などよりも実際に本人に会うことでたちまち伝わってきます。加藤社長が使命1の活動をしているドキュメンタリーがテレビで報道されることが多くなってきました。それを観ていると、引きこもりの少年や見るからに危ない生き方をしている少女が加藤社長に触れて、嘘のように真人間になっていく展開がよく出てきます。しかし、これがけっして誇張ではないということは、実際に加藤社長に触れた方であれば感じるところでしょう。理念や思いの伝わりかたが全く違うのです。ご自身がとても素直でいるということ、そして相手に対する思いやりや優しさの能力が極めて秀でているからでしょう。理念経営を実践する経営者はぜひとも意識して見習い、研磨実践していきたい大切なことではないかと感じる次第です。



新SVC通信 第299号(2009.08.03)より

 

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■株式会社創栄Group(加藤秀視代表取締役兼育成トレーナー)
現在、全国の小中高や大学を回り各地域の教育委員会の方々と力を合わせて社会力、人間力といった人間の育成と、地域社会・国家社会・国際社会の発展と創造に貢献できる人材の育成といった徳育の普及に取り組んでいる。さらに、活動範囲を高めるため、保護司の資格を取得しようと申請。全国の刑務所・少年院・少年施設や様々な問題を抱える現場を回り、「再犯率ゼロ」を目指して活動中。

※加藤秀視オフィシャルサイト
http://shushi.jp/
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