第891号 超簡単にわかる「人本」の実践|2021|新SVC通信|株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

新SVC通信

2021/05/10

第891号 超簡単にわかる「人本」の実践

「人を大切にする会社」に関するトータル情報誌
新SVC通信 第891号



超簡単にわかる「人本」の実践


今何をしたらいいのか。

もし、この答えに窮しているのなら、迷わずに「人本」に生きることをお勧めします。

人本とは、人を大切にするということです。

具体的に言うと、生活面でも仕事面でも、関わる人との関係の質、つまり関係性をよくしていく意識をもち行動していくことです。

人は、その字が象徴するように、一人では決して生きていくことが出来ません。

人類多しといえど、自分の思い通りにすべて事が運び、人生を歩んでいる人間は誰一人も存在しないということに異議を唱える人はいないでしょう。

今、成功しているように見える人も、必ず、思い通りにいかず、苦しみ悩んだ時を経験し、そこから学び、成長して、輝いている姿となっているのです。

■人生は思い通りにならないことの連続の体感

生きていくことは自分の思い通りにならないことの連続の体感であると認識をしましょう。

そのうえで、であるならば、どうして生きていくことが理想的であるか、自分で納得できるあり方を考えて落とし込んでいくのです。

思い通りならないからといって、自暴自棄に人を傷つけるような行動や、自分さえよければと自己中心的な行動をしてしまうことは、確実に不幸な将来が待っていることは明白です。そんなことは、日々報じられるニュースを見聞きしていれば、いくらでも学び悟ることが出来ます。

■人を大切にする第一歩は、自分を大切にするということ

自分という存在は、世の中にたった一つしかない貴重な存在であるということは紛れもない事実です。かけがえのない自分を大切にせずして、他の人たちを大切にすることはできないのです。

自分を大切にするということは、自分の心が平穏、平静でいられるように保つということに他なりません。先ほど、生きていくことは、思い通りにならないことの連続の体感であると申しました。であるならば、思い通りにならないことに対して、怒ったり、腹を立てたり、怒鳴ったり、喚いたり、愚痴ったり、非難をしたりすることは、自分の心の平穏、平静を乱す行為であるとわかります。

人間は生き物ですから、咄嗟の反応を抑えることは不可能です。思いがけぬことに遭遇すると、様々な感情が沸き起こってきます。これは避けようがありません。反射的に、「なにそれ」「おかしい」「ふざけるな」といった刹那に心に沸き起こってくる気持ちが感情です。その次が大事です。その感情のままに行動するかどうかはコントロールできるからです。

それを司るのが、理性です。理(ことわり)、人としての道理です。よからぬ感情が沸き起こった時、理性がそれを鎮静させてくれるのです。この理性を磨いていくと人間力が高いといわれるようになります。あるいは徳があるともいわれるでしょう。

それはかなり修練ができた状態です。そこまでいかずとも、まずは、自分の思い通りには行かないのが道理と心構えをしておけば、ものすごく楽に生きられるようになっている自分に気づけるはずです。起きてくる出来事や相手の発言、態度に対して、不用意に苛立つことが少なくなってきます。そして、一歩引いた位置から、今を考えることが出来ます。すると、なるほどこういうことが起きるか、あるいは、確かに相手の言うことにも一理はあるなと落ち着いて判断できる自分がそこにいることになります。

いちいち腹を立てたり、感情的になったりしない自分をつくることが、自分を大切にするということです。そういう自分は、だったらこうしてみようと思う前向きな挑戦心、とか、相手も大変なんだなと共感をもつ余裕が生まれてきます。それが行動となった時、確実に相手との対人関係はよくなっています。それが関係の質が高まった状態といえるのです。

いかがでしたか。自分を大切にするということ、そして、相手との関係の質を高めていくこと、それが人本であるということをご理解いただけましたでしょうか。


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