第1089号 大阪ベンチマークツアーで学んだ「人本経営の奥義」

第1089号 大阪ベンチマークツアーで学んだ「人本経営の奥義」

今年2度目のベンチマーク視察ツアー「壺中100年の会」を大阪で開催しました。今回は、本通信でもご紹介した人本経営実践講座の修了生としては初の「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞企業となったヒグチ鋼管さんに皆さんをお連れしようということで同地でのツアーを組みました。

大阪に行くならば、人本経営の初の本格指導をさせていただいた幸せ創造会社のHEADSさん、顧客と相思相愛を実現する情報工房さん、さらにコロナ禍で瀕死の状態から見事に蘇った道頓堀ホテルの王宮さん、と人本経営の完成度的にはいずれも格段に高いレベルの企業4社をラインナップしました。

一歩先に進んだ人本経営の進化形を体感

いずれの企業も、筆者は何度も訪ねていて、十二分に承知をしておりますが、いい会社は行くたびに進化進歩を感じて学びを深めてくれるのです。参加者からは、いずれも純度が濃厚な原液を飲まされて、お腹一杯になって「吐きそう(笑)」という最高の感想が飛び出していました。

筆者自身、ほんとうに各社から感動をさせられました。なにせ、「小林先生の高揚ぶりが半端ない」と参加者から言われたほどでした。それもこれも、いずも過去最高の視察体験だったからそうなったのです。

先月は群馬ツアーを組みましたが、実は今回の参加者に、その際に視察させていただいた松本楼の松本光男社長がいらしてくれました。視察の模様を伝えた筆者のFBの投稿にいの一番に返信をしてくださいました。そのまま掲載します。

「小林先生、二日間ありがとうございました😊人本経営の凄まじいまでの威力を4社(ヘッズさん、道頓堀ホテルさん、ヒグチ鋼管さん、情報工房さん)の会社さまのスタッフさんがとにかく幸せである事が社内の雰囲気、クロストークの言葉の端端に滲み出ていました。夢のようなこれ以上無い二日間を過ごさせて頂きましたので、松本楼でも学んだ事をしっかり実践し取り入れていきます‼」

滲み出る幸せ軸

時間の制約で道頓堀ホテルではできませんでしたが、他ではいずれも社員さんに複数名参加してもらいクロストークと称して公開形式の質疑応答をしていただきました。あえて、事前にどういう質問をするか一切の前打ち合わせなしでのいきなり本番です。その受け答えの内容の素晴らしさに触れ、松本社長は感動されたという訳です。トップの不断の努力により人を大切にする企業文化が醸成され、その風土、社風の中で、一人ひとりが安心して自己肯定感を高めて、主人公として仲間、お客様に対して最高の利他性を発揮し続けていく様がいずれの会社でも格段に感じさせられました。

垣間みた人本経営の奥義

HEADSでは、この15年ずっと幸せ軸の経営理念勉強会の講師としてずっと関わってきましたが、そのなかにいつもいた社員から、後輩を思う理想的なリーダーのあり方が見事に伝わってきました。

情報工房では、世間一般的には就きたくない職業と言われるコールセンターを理想郷にして、そこで働く皆さんは、手間暇を手間暇と一切感じることなく顧客に向き合うことで社会に愛を拡散させていました。

道頓堀ホテルの橋本民元専務のコロナ禍で危機的壊滅的に追い込まれながら、リストラすることなく乗り越え、理念に共感共鳴した社員が一丸となってV字回復した物語に心打たれました。黒字でもリストラしまくっている業績軸の大企業の経営者は爪の垢を煎じて飲めと本気で感じました。

そして、ヒグチ鋼管。まもなく還暦となる樋口社長は、この10年で人本経営の土台を築き、安田専務という後継者に幸せ軸の経営を見事にバトンタッチされようとしています。人本経営者の最大の任務は、自身が職場に幸せ軸の社風、企業文化を醸成させて、それをさらに自分以上に会社に定着開花させる後継者を発掘し次代に繋ぐことだという人本経営の奥義を改めて垣間見ることになりました。

本当に人本経営は奥が深い、深すぎる。しかし、その深掘りが間違いなく永続への答えであって、そこまでいけた会社が永続を実現できるということ。すごい学びを得ることができました。大感謝です。

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