第769号 超実践!三毒(煩悩)克服法|2019|新SVC通信|株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

新SVC通信

2019/01/28

第769号 超実践!三毒(煩悩)克服法

「人を大切にする会社」に関するトータル情報誌
新SVC通信 第769号



超実践!三毒(煩悩)克服法




煩悩――本当にこれにより人は苦しめられます、煩悩とは大辞林では「人間の心身の苦しみを生みだす精神のはたらき。肉体や心の欲望、他者への怒り、仮の実在への執着など。」と解説されています。

人として人生を営んでいる以上、生への本能を消し去ることは出来ません。本能は、衣食住から始まって、快適さ、そして、自分という人間の存在感というように欲を満たす行動と共に昇華していきます。そのプロセスは、マズローが欲求5段階説で見事に提示されたとおりだろうと感じます。

美味しいものを食べたい、誰でも思う欲です。しかし、人間は強欲ですから、もっともっととなります。これが煩悩の始まりです。仏教では、煩悩のうちでも、特に厄介なものとして三毒を挙げています。

その一番目に出てくるのが、貪(とん)=むさぼり(欲深く物をほしがる、際限なくほしがる)だと諫めています。これ以上、食したら、飲んだら体に障るとわかっているのに、止められない、止まらない。本当に悲しい性です。

■煩悩は本能が濁った姿

こう考えると、煩悩(ぼんのう)とは本能(ほんのう)が濁った状態という語源なのではないかと感じてしまいます。ということは濁らないように、あるいは、濁りを消す思考と行為をしていくことで煩悩に打ち克つことができるかもしれません。

つい食べ過ぎる、飲み過ぎると感じているならば、あらかじめ一日の摂取量を決めて、それを超えないように習慣化していくのです。

「足るを知る/お代わりはしない/飲酒量はここまで/自己満足に走らない/性欲はつつしむ」など、今の自分で、今より確実に改善できるレベルの行動目標を具体的数値も掲げて打ち立てていくことが重要でしょう。そして、それを意識してまず3日間、さらに1か月間実践していくのです。出来た日、出来なかった日が現実には生じるでしょうが、出来ている日が多くなれば、確実にいい日々を過ごしている実感がもて、生活が充実してくるはずです。そして、さらに目標水準を徐々に上げ、必要以上に欲しない自分になることを目指すのです。それが叶ったとき、この「貧」は克服したことになります。

■最強の防御力を身につける

物質的な欲求を抑えることに成功しても、瞋(しん)=怒り(自己中心的な心で、怒ること、腹を立てること)という2発目の毒に人は苛まれます。心の平常が保てない状態です。これは日常茶飯事で襲いかかってくるのでとても厄介です。とりわけ、カッとする、なんで自分の気持ちがわからない、嫉妬するといった感情は毎日のように登場してきます。そして、その感情に流されて行動してしまうと、確実に相手との人間関係にひびが入り、最悪な場合、修復が困難になってしまいます。人生の中で縁ができる人間は星の数の中から奇跡的な確率なのにもかかわらず、絶縁してしまうのはなんともったいないことなのでしょうか。

「瞋」に対する唯一絶対的な防御力となる心構えがあります。それは、タメをつくることです。つまり「間」です。瞋を引き起こす感情は否応なしに引き起こされます。例えば満員電車での隣の客の振る舞いや社内で仕事を頼んだ時の相手の態度など、本当に茶飯事なのです。ふざけるな、頭にきた、この感情は防ぎようがありません。しかし、その次、口に出して「このやろう」「なんだ、その態度は」という行動はコントロールが可能です。訓練が必要ですが、行動ですから自分の意思で制御できるのです。そのために口にする、あるいは手を出すという行動をする前に、必ず「間をおく」ということを習慣にしていくのです。むっと来た時に、間をおくというより、常に間を意識して次の瞬間を迎えていくのです。これが習慣になると感情は面白いくらい冷静にチューニングされます。このタイミングで感情を表に出さないこと、続いて相手の立場に立つ余裕が生じてきたらしめたものです。さらに笑顔になることができたら最高です。間違いなく、それまでの自分とは違う行動が実現し、相手との関係性は必ず良い方向へ向かっていきます。これを繰り返していくと確実に関係の質が高められ結果の質に好影響が及ぶこと請け合いです。

さて、三毒の最後は、癡(ち)=迷(めい)妄(もう)(物事の道理に暗く実体のないものを真実のように思いこむこと)です。これは、いわゆる中毒や信者状態になることでしょう。現代では、身近ゆえネットでゲーム中毒になったり、ネットサーフィンで時間を無駄に浪費したり、といったことがいちばん侵される毒といえそうです。これは、自分のためだけに一日の時間を使うことを戒めるという心がけが効きます。シンプルですが、世のため人のために役立つように仕事を大切にしていくことに尽きるのではないでしょうか。仕事の時間の7~8割を人と関わっているようにすれば、おそらくこの毒も克服できるはずです。




【配信のお申し込み】――――――――――――――――――

SVCでは、「人を大切にする会社」に関するトータル情報誌として、毎週「新SVC通信」を発信しています。
無料配信のお申し込みはこちら


【SVCからのお知らせ】――――――――――――――――――

★2019年度『人本経営実践講座』募集開始!

 ◎東京講座・・・2019年4月24日(水)開講
 ◎大阪講座・・・2019年4月27日(土)開講


昨年は島根県でも人本経営実践講座が開講。これまで東京・大阪・四国・島根で合計12期の開催実績があります。参加企業は延べ96社、参加者は140名となりました。講座は10か月の長丁場ですが、2018年度生も期の中盤からみるみる良い状態になってきているのがわかりました。
人本経営を極めて「いい会社」をつくりたい――その願い、想いは必ず叶えられます。
これまでの揺るぎない実績をもとに、自信をもって2019年度生(東京6期/大阪5期)をお迎えいたします。

 ※詳細・お申し込みはこちら→ http://www.keieijinji.com/event/?id=1547614756-871651


★「いい会社をつくるセミナー」

『いい会社をつくるセミナー』を開催します!
「いい会社ってなに?」「どうすればつくれるの?」が分かる、気軽に参加できる2時間のセミナーを毎月開催していきます。会場は東京&大阪の2か所。参加費はお一人3,000円(税込)です。
 
 ※詳細・お申し込みはこちら→ https://goodcompany.peatix.com/view
 ※当サイトにも掲載しています→ こちらをクリック

★「中小企業のための健康経営セミナー」

 ~これからの時代、中小企業が生産性を上げるためには、
  “健康経営”が大きなカギとなることをご存じですか?~

小林も参加する「元気な会社を作るプロジェクト」が主催するセミナーです。
“健康経営”を提唱した平野治氏を招き、中小企業が生産性の向上を目指す“健康経営”とは何かを語ってもらい、“健康経営”に対する理解を深め、その実践を促します。後半のリレー講演では、小林もお話をさせていただきます。
 
昨年の11月には横浜市で『健康経営認証』制度がスタートし、関心をお持ちの方も多いのではないでしょうか?健康経営を知る絶好の機会です。みなさまのご来場をお待ちしております。

 日 時:2019年2月25日(月)13:30~16:30
 場 所:新横浜ホール AB会議室
 参加費:3,000円(税込)

 ※詳細・お申し込みはこちら→ https://genkinakaisha.peatix.com/


  • 前の記事
  • 一覧へ戻る
  • 次の記事