第848号 持続可能性を高める経営の解は世界ではなく日本にこそあり|2020|新SVC通信|株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

新SVC通信

2020/06/22

第848号 持続可能性を高める経営の解は世界ではなく日本にこそあり

「人を大切にする会社」に関するトータル情報誌
新SVC通信 第848号



持続可能性を高める経営の解は世界ではなく日本にこそあり


パンデミック災禍で始まった令和時代。企業経営の課題は「持続可能性を高める」ことが最優先になったといえるでしょう。それでもなお、短期間に急成長して、いち早い株式公開を目指し、人一倍利得を得ることが目標と考えるのは、それこそ人それぞれですから、否定はしません。しかし、それは本来の経営の持つ意味からは逸脱したあり方ですから、そういう思考と行動をする者は経営者と呼ぶことはできません。ビジネスというフィールドでのマネーゲームのプレーヤーに過ぎないと思います。

経営という言葉は仏教用語が起源で、“経”とは「筋道(道理)を通すこと」であり、“営”は、それを「行動に現す」こととされています。経は織物でいえば縦糸のことで、縦に筋がしっかり通っている様子(正しい筋道、正しい道理)を示していて、それを文字通り、日々営々と営んでいくから、「経営」となる訳です。

■経営は道。ゲームではない

人を大切にする「人本」とあえて形容をつけなくとも、本来、経営という言葉には、そうした根源的な道理が備わっているのです。わが国では、和を尊ぶということが国是であり、売り手よし、買い手よし、世間によし、の三方よしを理念とした近江商人が、商人道で栄えてきたことは、まさしく道理といえるでしょう。そうした伝統があったからこそ、また、忘れなかったからこそ、日本は戦後、復興の途につけたということは間違いないでしょう。それが、まさしく民度ということなのだと感じますし、この度のコロナ災禍にあっても、世界で最も被害の少ない国の一つになれた要因であるといえるでしょう。

けれども経済的に豊かになるにつれ「エコノミックアニマル」と揶揄されたように、利他性が薄れ、経済至上主義が蔓延していきました。そして、1990年代にバブル経済が崩壊し、伴って日本的経営も大きく揺らぎ、刹那的な成果主義が伝播していき、経営の世界の用語にはやたらヨコ文字が増え、経営戦略という概念が大手を振るようになっていきました。なぜ戦略かといえば、勝ち負けの世界観だからにほかなりません。競争して優位に立ち、相手を打ちのめしてでも己がのし上がるというNo.1を目指すゲームです。

結果何が起きたのか・・・

企業から「愛」が失われました。愛のない日々を職場で過ごす職業人が増えれば家庭にも影響が及ぶことは必然で、わが国は少子化社会となりました。終身雇用、年功序列、労使協調の三種の神器が特徴といわれていた日本的経営が健全だったころは、団塊の世代、その25年後の団塊ジュニア世代を山にして出生率が上昇するという、いわゆるベビーブームがありました。しかし第三次ベビーブームは起きなかったのです。団塊ジュニアの次の世代がベビーブームを起こすとすれば、平成5年前後から10年前後となるはずでしたが、まさしくこの時期がバブル経済の崩壊とその後のいわゆる「失われた10年」に重なります。こうして、新たなベビーブームは起きず、出生率は右肩下がりとなり、とうとう昨年は90万人割れという人口統計開始以降初めての事態にまで少子化は進展してしまいました。

■王道回帰へ

令和の時代の命題は「持続」といたしました。とするならば答えは、世界ではなく日本にあるのです。

各種統計資料によれば、世界で最も100年企業が多いのは日本の3万3076社であり、41.3%を占めています。創業200年まで絞ると、1位は変わらず日本で、1340社65.0%まで上昇します。長寿企業の輩出率は日本が断トツなのです。持続可能性ということにかけては、日本の企業経営が世界の規範であるのです。

では、どういう企業が長寿を成し遂げているのでしょうか。東京商工リサーチの「老舗調査」によれば、売上高は「5億円未満」が2万2,225社(同67.2%)と、小規模企業が全体の約7割を占めたということです。従業員別では、なんと100年企業の7割が「20人未満」となっています。300人以上の100年企業はわずかに3.3%にすぎません。さらに興味深いのは、国内証券取引所に上場する老舗企業は564社で、全上場企業3,647社の1割強しか存在していないのです。100年企業の総数比(33,076社)では、わずか1.7%しか存在していないことになります。株式上場が持続可能性と相関してないことは明白です。要するに持続可能性がより高い企業の特長は、従業員20人未満の企業で上場していない会社ということになるのです。

激減していく生産年齢人口をふまえれば、優良なスモール企業が貴重な労働力を安定的に雇用し続けていくことで調和善循環をつくり続けていくということは、わが国の王道でもあるといえるでしょう。この意味からも、永続をはかり年輪経営の実践をなしていく人本経営は、次代の理にかなっているといえるのです。


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