いい会社視察記録

株式会社ヘッズ

HEADSは大阪阿倍野区にあります。1985年の創業。業務用資材、企画・制作、販促用品、ラッピング用品の企画・制作を手がけている会社です。

社是は「幸せ制作会社」。経営理念は「多くのしあわせを創りだすことにより社員がしあわせになり、支持され、成長する会社になる」と定められています。

この経営理念がまさしく息づいている、と同社を訪れた者は玄関から入った瞬間に感じることになります。なんともいえない居心地の良さを感じさせる職場の空気感が漂っているのです。そして、応対してくださる社員のフレンドリーな態度と笑顔にたちまちファンになってしまうのです。

社員55人の小さな会社ですが、一人ひとりの社員の心に「幸せ」というこの会社が大切にしているものが落ちていて、それがハートフルな職場の雰囲気をつくりだしています。

同社をここまでに成長させてきた暮松邦一社長は、社員を幸せにしてモチベーションを高め成長させていくことで、お客様やお取引様、会社に関わるより多くの人々に幸せが拡散できると完璧に信じて経営の舵を切ってきました。

業績は創業以来27年間堅調に前年を上回る実績を出し続け、1人あたり売上高は6000万円、自己資本比率は70%と堂々たる結果を出し続けています。しかし、そのプロセスにおいて社員の離職が止まない時期がありました。このままでは持続可能性が低いと考えて、2010年に今の社是、経営理念を制定して「いい会社」づくりに励んできたのです。

制定した社是を浸透させるために毎月1回、全員が参加する経営理念勉強会が開かれています。坂本光司先生の著書の読み合わせ、いい会社のDVDの視聴、人間力を高めるための気づきのワークなど社風をよくすることを目的に3年ほど前から実施してきました。

勉強会では、後半に参加者が3分スピーチを行っています。今スピーチした人は、次の人の指名権が与えられます。指名する際には、日頃感謝している点、あるいはその方のよいと感じている点を紹介するエピソードを言ってリレーしていきます。こうして一人ひとりの気づきや思いをシェアしていく時間をとることで、心がとても満たされる時間となります。こんな感想がほとんどの参加者から出てきます。

人を大切にする経営に成功するためには、この心の状態をよくする相互理解促進の時間が不可欠なのです。他の人のスピーチからの学びの効果も相当なものがあります。こうして共感性を高めていくことで絆感がゆっくりですが、しかし、確実に職場に醸成されていきます。数年も続けていくと明らかな変化が会社に現れてきます。それは例えば、離職者が激減したり、職場の雰囲気の良さに惹かれて就職したいという求職者が増えてきたり、あるいは顧客からの具体的な声となって届いたりします。

こんなことがあったそうです。ある社員が梱包して送った商品をお客様が開けると中がひっくり返っている状態だったそうです。しかし、そのお客様はHEADSに対してではなく運送業者にクレームを言ったそうです。「HEADSさんがこんな仕事をするはずがない。もっと丁寧に運搬してほしい。」と。素晴らしいエピソードです。日頃HEADSの社員がいかに心ある仕事をしているかが伝わってきます。

暮松社長の幸せづくりの挑戦はさらにパワーアップしてきています。今月初めにはパート社員、そして家族まで参加可ということで総勢80名でディズニーへホスピタリティーを学ぶ研修旅行を実現しました。また、先週本社の隣にお洒落なカフェレストラン風の社員食堂がオープンしました。ヘルシーな昼食を社員に提供したいと考えた結果です。お金、手間暇はかかります。しかし、社是、経営理念が嘘偽りないと社員の心にどんどん落ちていきます。今、HEADSの社員のモチベーションは最大に高められています。

新SVC通信 第488号(2013.06.17)より



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