第973号 自分が変わることでしか「幸せ軸」の道は拓かれない

第973号 自分が変わることでしか「幸せ軸」の道は拓かれない

自分が変わることでしか「幸せ軸」の道は拓かれない

その経営者は語られました。
「まさか、ここまでの結果が出ているとは」

先日のGCC(グッドカンパニークラブ)でホストを務めていただいた
ケーキ屋オーナーの言葉です。

GCCは、筆者(小林秀司)が初めて人本経営をご指導させていただいた
大阪の株式会社ヘッズの暮松邦一社長と2013年に立ち上げた
「いい会社」づくりのための勉強会です。

毎回ホストがご自身の人を大切にする経営について語っていただき、
しっかりと「幸せ軸」の経営実践の道を外さずにいこうと確認しあうことが
ひとつの目的となって継続してきました。

当初、ホストは名うての名人本経営者にお願いしてご講話をしていただいていましたが、
会も年輪を重ね近年では、この会に出会い
人本経営を実践し始めて変わり始めた企業の経営者やリーダーが登壇する機会が
増えてきています。

今回のホストもそうでした。
6年ほど前からご参加いただいていましたが、けっこうご苦労されているご様子でした。

しかし、ホストに指名されたことで振り返ってみたところGCCに出会い、
ご自身なりに「幸せ軸」の経営を進めてきたら
確実にスタッフの定着率が良くなり
伴って業績が右肩上がりになっていることに改めて気づき
冒頭のコメントとなりました。

いつか自分もホストに

ヘッズの社員さんにお膳立てされ
最初は仕方なく参加したということで
「なんだこの綺麗ごとのオンパレードは」と引き気味だったそうです。

それでも気になり次回のGCCの会にも参加し、心が変わり始めます。
「自分もいつかこの会のホストに呼ばれるようになりたい」
それが目標となりました。

それまではご多聞にもれず、職人気質でスタッフを怒鳴り
「嫌なら辞めろ」を繰り返すブラックな「業績軸」の職場で、
人のことでの苦労は絶えませんでした。

これではいけないと一念発起し
「自分が変わることでしか事態の変化はない」と決心します。

それからは社員の幸せを念頭にスタッフとの接し方を変えていったそうです。
しかし、そう簡単に社員の心に思いが届く訳もありません。
ここが人本経営実践の最初の壁です。

ここで諦めたら元の木阿弥です。
ここから焦らず慌てず、本気で「幸せ軸」をぶれずに実践していくことで
時間とともに必ず、職場の風土は改善されていきます。

この経営者の本気の見せ所は、採用でした。
人本経営のセオリーですが、
わが社は人を大切にする人本経営の実現を目指し
「幸せ軸」の経営を実践していることを
求人情報で確実に伝わるようトップがメッセージしていき、
それに対して共感したのでぜひ働いてみたい
と応募してくる新人を採用していくことが重要です。

このことを愚直に実践しました。
するとそれまでよりも応募数が減ってしまう年もあったそうです。
しかし、結果として採用できなかったのなら、
その体制で翌年も経営をしていく腹を決めたというのです。

事業はもっと成長できそうだと見込めるけれども、
ふさわしい人材が確保できなかったのなら、
現状で背伸びせずにいこうという本気の決断です。

まさしく年輪経営です。
このことを現在のメンバーに伝えていけば、
社長は本気だと伝わらないわけがありません。

価値観の合わない人が10人応募してくるよりも
明確に共感性の高い1人が応募してくることがよほど大事だと悟ったということです。

このお話を聴いて、完全にこの方は人本経営者になったのだと唸ってしまいました。

そして、そうして採用できた人材は、
日々気持ちよく働いてくれて定着率もよくなり、
情報の共有や技能の伝承も以前より確実に図られるようになっていきました。

結果、毎年毎年好業績が積み重なり
6年連続増収という結果になっているという報告だったのです。

確実に結果が出る人本経営

素晴らしい展開に暮松社長共々、会をやってきてよかったと喜び合いました。
すぐには結果は出ないですが、確実に結果が出るのが人本経営であり、
この経営はホンモノであるとまたまた確信させられました。

絶対に人本経営を今からでもしたほうがいいと強く箴言します。

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