第972号 中小企業こそ人本経営でわが道をいけ

第972号 中小企業こそ人本経営でわが道をいけ

中小企業こそ人本経営でわが道をいけ

人的資本経営という言葉が、
これからの経営の常識という認識が2022年には一気に広がり、
向き合い始めている企業が多くなってきていると報じられています。

そして、実際に大企業の人事は現状と課題をどう考えているかの調査や
2023年に人的資本経営で重要となるテーマは何かという座談会のレポートが
よく目に留まるようになってきました。

動きの鈍い大企業と迅速なスタートアップ企業

総じて、規模の大きい大企業は、
依然、人事の役割は管理主体で、人的資本経営の重要性は認識しつつも、
ようやく人事が経営課題と認識できる段階にやってきたという企業が
まだ半数に上るようです。

これについては、正直驚きしかありません。
SVCでは創業来、keieijinji.com「経営人事ドットコム」というドメインで
四半世紀前から、経営の稚拙は人事の稚拙にかかっている
ということを提唱してきました。

今この時期にようやく大企業の多くが
その重要性に気づいたことには本当に愕然とします。

しかし、調査によると、
よって「社員の声に耳を傾けていく」ことを実践していこうという企業が
1割強しか存在していないのです。

そんな大企業を尻目に、
スタートアップ企業では人的資本経営は当たり前の前提という声が支配的です。

実際、人を大切にする経営は、表現の仕方はそれぞれですが、
確かに目を見張る取り組みをしているケースが
そうした企業に少なくないことは確かです。

THE COACHの吉村創一朗氏は、
「多くの企業は今、人的資本への投資によって、本当に人や組織を活性化させて、
企業の持続的な成長につなげられるのかが問われていると思っています。

今までの定石とか正攻法というものが勝ちパターンでなくなってくる。
正解がない中で、いかに自分たちで解を作っていくかが求められていくと思います」
と語っています。

またFunleashの志水静香氏は、
「コンサルや人材サービスの営業の言葉に振り回されてはだめです(笑)。

人材版伊藤レポートでもやもやするのは、
ありふれた施策が幅広に示されているからだと思います。

あれらを全部やったからといって事業の価値は向上しません。
その会社にとって本当に大事なことが何なのか、
組織を強くするためには多様な個人の能力を引き出す必要があります」

中小企業は迷うことなく人本経営の実践

人本経営の伝道を現在の仕事の理念、ミッションと定めて15年間歩んできました。
155社に直接、人本経営実践の指導をさせていただきました。
また目標とすべき先進人本経営を展開している企業のベンチマークは
この間800回を上回りました。

その結果の事実は、人本経営を実践している企業はことごとく、
コロナのような試練があっても、それをバネにさらに社員が輝き、
魅力ある企業として格段と成長を遂げているということです。

年々半端なくよくなっています。
例外がないことに人本経営の確かさがこれ以上ない説得力をもって迫ってきます。

すでに人本経営を手掛けている企業は、
人的資本経営について
これからもいろいろ話題になるであろう経営手法や考え方については、
もう耳を傾けなくとも大丈夫です。

それらはすでに実践していることである可能性が高いからです。
今やっていることに自信をもって「わが道をいく」ことです。
それが正解です。

悩んでもぶれずに人本道を邁進していきましょう。

当通信を読んでいる経営者の方で、
まだ人本経営の実践に本気になれていない方は、
いよいよ最終章だと心得てください。

これから世の中は人を大切にする経営をしているか、否かでその命運が決まります。

中小企業はその実践性について大企業より優位にあるのに、
人を大切にする経営を実践していないと
これからの時代に必要不可欠な「信頼」という企業価値を生み出せず、
急速に社会から必要とされなくなり持続できなくなります。

これはすでに起こった未来だと
ここまでの経験値が知らせてくれているのです。

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