第970号 オフサイトミーティングで目的共有、課題解決を図る

第970号 オフサイトミーティングで目的共有、課題解決を図る

オフサイトミーティングで目的共有、課題解決を図る

(前号から続く)
オフサイトミーティングを実施するということは、
これまでの会議やミーティングとは違う発想で
一人ひとりが主人公となれる場づくりをしていくということに他なりません。

組織が本当に大事なことを本質まで考えて行動できるようにするため、
意図して設ける話し合いの場を提供し、安心してものが言えて、
そして聴き合い、話し合い、
本音の対話で「つながり」を生み出すことを目指します。

会議という言葉がなくなり、ワークシェアという文化が芽生える

最初は、前号で紹介した「交流型」というスタイルで始めて、
相手の人となり、考え、仕事上の立場や課題、悩みを理解している間柄の関係を
多くの社員間に形成していきます。

ある会社では、役職、部署に関係なく6人1組で4か月ごとに
メンバーチェンジを繰り返していくオフサイトミーティングを導入しています。

1年で15人、3年で45人ものメンバーと相互に理解している関係性が築かれていきます。
確実に心理的安全性に優れた組織風土の形成が促進していきます。

慣れない「あり方」に最初は戸惑う社員もいましたが、
続けていくうちに、着実に社内に浸透し、意識が変わっていったと
サポートをしていった人事のコアメンバーは語っています。

この職場では、会議という言葉がなくなり、
代わってワークシェアという新たな時間が育まれていきました。

こうなると「目的共有型」「課題解決型」へと日常において、
オフサイトミーティングが活用されていき
組織は俄然活性化していきます。

社員同士は、目的、目指すところを共有し、
その目的実現のために、相手の立場に立って考え、
話し合いで解決できる関係となります。

そして、利害、対立、葛藤を超えて、協力して課題を解決し、
新しい価値を生み出していけるようになるのです。

「目的共有型」「課題解決型」への展開

交流型オフサイトミーティングを実施し、相互の理解を促進する効果を感じても、
日常業務でその感覚を落とし込む段階でとどまってしまうケースがあります。

ここで人事リーダーは工夫をしていくことが腕の見せ所です。

現状
・コト ジブンガタリはやって、オフサイトミーティングは理解した
・ヒト けれども実際の仕事ではオフサイトミーティングは出来ないだろうと思っている社員が多い

ここで文字通り「目的共有型」「課題解決型」のオフサイトミーティングの開催をするのです。

目的…実際の仕事面において課題解決していく際にオフサイトミーティングを活用していく
テーマ設定…それが意味があるかどうかを考える

そして、対話に入りますが、
この際に、想定される懸念点を事前に洗い出し、
それを超えて対話が進むように
グランドルールとしてミーティングの前に提示していきます。

懸念点…ネガティブな発想、前例踏襲という保守傾向、理想と現実は違うという意見
グランドルール…
・「どーせ無理」ではなく、「だったらこうしてみよう」で考えよう
・「だめかも」でなく「できるかも」で今を語っていこう
・だめだと思うことも正直に言っていこう

そして、対話のゴールを設定します。目指す状態です。
この際、ここまで行けたら上等な「松」、まずまずな「竹」、前進したといえる「梅」の
3段階程度想定しておくとよいでしょう。

松 チャレンジすることに合意した(否定する理由がなくなった)
竹 こうすればできると合意した(まあ、やってみるか)
梅 何が障壁か共有できた(否定的な意見は出し尽くせた)

対話をして、梅にすら至らなければ、
この課題は、今の組織には解決が難しいと判断できますし、
梅以上に達成すれば、目的共有、課題解決へ前進していきます。

こうして、新しい価値を生み出すことができたらしめたものです。
人が輝き活性化する組織づくりにむけて、ぜひ来年は実施していきましょう

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