第729号 人本経営は難しい?まず実践していってほしい最重要事項

第729号 人本経営は難しい?まず実践していってほしい最重要事項

人本経営は難しい?まず実践していってほしい最重要事項

「人を大切にする経営を新たに実践するのは、経営者にとって、非常に難しい。」

こんな言葉が届きました。なぜ難しいと感じてしまうのでしょうか。

確かに、これまでのような急成長、急拡大を良しとしてきた売上偏重の経営のあり方から、関わる人すべてを幸せにしていこうとする幸福増進を目的とする人本経営は、ほぼ真逆のあり方となります。そのため、業績軸で慣れ親しんだ感覚や習慣を脇に置いて、幸せ軸の新しいマネジメントスタイルを実践していくことは、頭では分かっていても行動し続けていくことはなかなか難しいと感じるのかもしれません。

では、まず実践していってほしい最重要事項を本号ではご提示していきたいと存じます。

■支配者ではなく支援者になる

社長の存在理由を明確に意識してください。会社を大きくしていくことが社長の役割という意識は金輪際捨ててください。会社を発展成長させるのは、社長ではなく社員一人ひとりです。個々の社員の成長の総和で企業体としての会社は持続可能性を高めていきます。ですから、社長は会社を大きくするための支配者ではなく、社員全員が幸せになるための最大の「支援者」であると強く意識をしてほしいのです。

■出来ることから近づく努力する

島根県のある木工所は、「未だ週休2日制すら実現できていない現状で、いい会社づくりなんて」と考えましたが、半年間人本経営を学んで、不定休日だった土曜日を「これからは毎月第1週の土曜日は定休日にする」と宣言しました。社長が想像する以上に社員に好評で、社内のモチベーションが高められたと感想を述べていました。いい会社の基準に近づく取り組みをして、社員が喜ぶ反応を示しているのなら、その施策は成功なのです。こうした小さな改革を重ねていくことが肝要です。

■目に見えることから形にしていく

人間力を高めて、社内の関係の質をよくしていくことが人本経営の目的ですが、人間関係は数値化できないところに難しさが潜みます。その上、いい状態をつくるにはどうしても時間がかかります。そして、それは手間暇がかかりますので、大事だとはわかっていてもないがしろにされやすくなります。

そこで、まず目に見えやすいことから形にしていくことが大事です。例えば、家族を大切にしていこうと考えたときに、義務教育中の子がいる場合には「こども手当(月5000円)」や「出産祝い金(1人目10万円・2人目20万円・3人目以降30万円)」を新設していくなどです。人を大切にしていきたいという思いを手当てや補助で形にしていくのは人本経営初期の段階では有効です。

※( )内の金額は実際に導入した企業の例

■試行錯誤をし続ける

人本経営に成功している会社をベンチマークして、これはいいと思った仕組みや手法を自社展開してもうまくいかないケースが生じてくることはありえます。人の性格がそれぞれ違うように、会社の社風や企業文化もそれぞれ違います。ですから、社員の反応がいまいちであれば、このやり方はうちの会社や社員には合わないのだと割り切って、また違う方法でやりたかった目的にかなう方法を考え、展開していきましょう。試行錯誤を億劫がらずに実践していきましょう。すると、やっているうちに定着する施策も増えていき、それが新しい企業文化として培われてきます。

■理念の最初の実践者たれ

理念の上ではなく下に社長がいて、まず初めの実践者でいることが社員に対してとても説得力があることを決して忘れないでください。理念に沿った行動をすればするほど、社長の背中と心に触れ、共感共鳴してくる社員は増えていきます。さあ、まず本号で示したことをぜひ実践していってください。

 →「人本経営実践講座・四国2018」が3月から始まりました(主催:株式会社カイシン)。
  5月には大阪の人本経営に成功した「いい会社」4社を訪ねる企画があります。
  この度、若干ですがSVC枠として参加者を募ることが出来るようになりました。
  興味のある方はお早めにお申し込みください。

  【日 程】5月17日(木)、18日(金) 2日間
  【視察先】天彦産業/ル・クロ/ヘッズ/ヨリタ歯科クリニック

みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

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