第701号 「人を大切にする経営」実践企業の研究44 ウィンテック ~ ミスターいい会社

第701号 「人を大切にする経営」実践企業の研究44 ウィンテック ~ ミスターいい会社

「人を大切にする経営」実践企業の研究44

ウィンテック ~ ミスターいい会社

愛媛県東温市にあるウィンテック株式会社を視察させていただきました。

駄場元定生社長の実践する経営は、まさしく人本経営を地で行っているといって過言ではありません。

現在、経営方針として固めていることは次のとおりです。

1.会社を大きくしないこと
2.遠いところに仕事を求めないこと
3.社員を大切にすること
4.良い協力会社組織を編成する

1980年の創業当時は、「お金を儲けたい」という気持ちが強く、懸命に仕事をしていましたが、結局儲からなかったということです。それには理由があって、当時は大きな勘違いをしていたと回想されています。

■大きな勘違いと思い込み

1.会社は限りなく大きくしていくことが使命
2.良い仕事は遠いところにある (大阪・東京)
3.仕入れを値切って、お客様から最大限に儲ける
4.会社のために一番仕事をしているのは私、会社は私のためにあって、社員は会社のためにある

こんな調子で経営をしていたので、当時在籍していた3名の社員は全員辞めていったそうです。

そんなときに、商談で行った東京の優良企業の経営者からいくつかの会社名を提示され、これらの会社はすべて愛媛の会社だと言われ、「地域でも十分にやっていけるのだから背伸びをしないことだ」と諭されたのです。悶々としていた駄場元社長は、これで目覚め、これからの経営のあり方を冒頭の経営方針を実現していくために舵を切っていったのです。

今でこそ紙おむつなどの生産ラインで長い帯状の原紙を高速稼動させる時のズレを解消する「蛇行修正機」という主力商品が開発され、大企業の製紙会社にとってなくてはならない存在になっていますが、下請けの時代もあったそうです。その時に、「こういう会社はついていきたい、こういう会社は二度と御免だ」と感じたと言います。そして、ついていきたいと思えるようなあり方を実現実行していきました。

■本当の仕事

社員に対しては、『本当の仕事』という冊子を渡し、思いを伝え、共通の価値観を育んでいます。そこにはこう書かれています。

・お客様が喜ばないのは、仕事じゃない
・楽しくないのは、仕事じゃない
・儲からないのは、仕事じゃない
・もっと良い物つくろうと思わないのは、仕事じゃない
・お客様の要求が厳しいのは当たり前
・そうでないとお客様も生き残れないから
・協力会社のおかげと信頼関係に敬意と感謝をもつ
・協力会社はお客様と同じ、無ければわが社は生き残れない
・協力会社も納期と利益がなければやれない

紙面の都合ですべてを掲示できませんが、読んでいるだけで心が動かされる13の徳目と43の心構えが示されています。

お客様第一で考えていくが、社員の努力を感じない相手は客ではないと斬られていました。

こういう会社をまさしく「いい会社」というのだと滞在中ずっと感じさせられた視察でした。

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