第1124号 今は、幸せ軸経営が過半数になる時代への過渡期

第1124号 今は、幸せ軸経営が過半数になる時代への過渡期

働き手であり主たる消費者層といえる15歳から64歳までの生産年齢人口は、この30年で2割ほど、数にして約1200万人、すなわちほぼ東京都民の同じ数、わが国から消失しています。国立社会保障・人口問題研究所中位推計によると、これから20年後の2045年にむけてさらに1600万人いなくなります。つまり今、50年かけて7割になる逓減経済社会にいる訳です。65歳以上の人口はしばらくは増えるので15歳以上の労働力人口(15歳以上で働く意欲を持つ人口)は、2024年平均で約6,957万人と2年連続で増加し過去最高水準となりましたが、今後は減少に転じ、2040年には約6,000万人程度まで減少すると予測されています。→参照

上記のすでに起こったわが国の人口構造から導ける重要な経営課題は次のとおりです。

  1. 生産年齢人口の層に選ばれる経営が出来ているか
  2. 中高齢者層の社員を活かせる経営が出来ているか

1.の実現は、今の社会で企業経営していくうえでは、これを叶えない限り、持続可能性は高まらないことは間違いなく明白です。すなわち、「新規採用の成功」「低離職率」「顧客増による好業績」が継続的に実現できているかということです。180社を超えた当社の人本経営の指導先の多く、そして920社を超えた幸せ軸経営成功企業の視察先では圧倒的にこれを達成していることを確認できます。一方、40歳代、50歳代の社員を何百、何千、何万とリストラしている昭和を牽引した業績軸型有名大企業は自ら「低離職率」という神器の一つを壊すという自傷行為をしている訳です。

次に2.の実現は、1.の状況を補ううえでもとても重要です。やはり指導先や視察先では、生涯現役で社員の職業人生を全うさせることに余念がなく、実現できていることが確認できます。一方のリストラ大企業は中高齢者を追い出したがために、すでに2.の経営の実現どころでない状態を自ら招いているのです。よって、確実に間違いなく、ジリ貧になっていく未来が訪れることでしょう。

同じ大企業でもこんなニュースも報じられています。

給与は「もらい過ぎかな」 大手企業「定年廃止」で67歳の正社員がバリバリ現役

ファスナーのYKKグループは2021年度からYKKやYKKAPなど国内事業会社で65歳定年制を廃止し、本人の希望と会社の判断が合致すれば、年齢に関係なく正社員として働き続けられるようにしています。つまり2.の経営の実現を目指したということです。そして、25年3月期は売上高、純利益ともに過去最高を達成したと報じられています。YKKが人を大切にする経営を実践しているだろうことが伝わってきます。中高齢者にやりがい、働きがいを高くし続ける幸せ軸の人事施策を実施していけば、当然に業績に反映されるという好事例です。

幸せ軸経営成功企業過半数社会へ

当方が幸せ軸経営の重要性に気づいた18年前の2008年の頃は、わが国の企業で幸せ軸経営に成功していた会社は100社に1社すなわち1%くらいしかなかったかと回想します。人を大切にする経営学会の設立や当方のような坂本経営学を普及促進させるムーブメントが継続し、今現在、幸せ軸経営成功企業の割合は20%位になってきているように推測しています。その根拠は弊社で行っている幸福度調査で幸せ軸経営が実現できていると認識できる社員の幸福度指数60%以上に達している企業数が2割になってきたからです。トリドールのような賢明な大企業が覚醒し本気で幸せ軸経営の実践に乗り出していることなどますます幸せ軸経営の勢力は拡大していくでしょう。同時に業績軸経営から脱せない企業は規模の大小問わず時間と共に淘汰されていくのです。なんとか10年後には幸せ軸経営成功企業が過半数となっている日本を実現したいものです。その時、とうとうわが国の少子化も遂に終焉を迎えると信じています。その実現に向け、人本経営の伝道に心血を注ぎます。

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