第767号 AIには行使出来ない「人間力」が発展のカギ|2019|新SVC通信|株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

新SVC通信

2019/01/15

第767号 AIには行使出来ない「人間力」が発展のカギ

「人を大切にする会社」に関するトータル情報誌
新SVC通信 第767号



AIには行使出来ない「人間力」が発展のカギ




いよいよ世の中は、心が中心軸になる時代を迎えようとしていると感じます。AIのような科学発展がついに人間の英知を超える段階に到達した現在、人が人たることを確信し、揺るぎなくその存在感を承認し進歩できる領域は、心以外にないと改めて考えさせられるのです。

心の経営ともいえる人本経営が、21世紀以降、経済社会において輝き出し、主役の座になりつつあるのも、まさしくそうした時代背景と大いに関係があるといえるでしょう。

効率性や確率を考え答えを出すことは、人工知能に人間は叶わなくなりました。しかし、この先、どれほどAIが発達しても、絶対に出来ないことがあります。それは人間を生み出すことです。人間、つまり心ある存在です。それゆえ、あらゆる予見不可能なことをしでかします。戦争するかと思えば、まるで神様のような慈善奉仕活動をひたむきにします。だからこそ、可能性に満ちているし人類はここまで進化してきたのだと思います。AIには、「あきらめる」という解は出せても、「あきらめない」という答えは出せないのではないでしょうか。

■棋界の第一人者がチャレンジしている「AIに出来ないこと」

将棋の絶対王者として君臨していた羽生善治さんが27年ぶりに無冠となったと最近、話題になりました。プレジデントオンラインで『羽生善治が「あえて不利な手」を指す理由』と題したレポートが掲載されていました。

この記事には衝撃を覚えました。羽生さんもそろそろ年齢的に実力が衰えてきたのではとみる向きが一般的ですが、なぜ最近、勝率が下がりタイトルを失ってしまったかという理由について、こうレポートされていたのです。

近年、名人ですらコンピュータ将棋に勝てなくなり、若手を中心に現代将棋はAIに強く影響されてきています。ですから、AIが80対20と勝利確率を示すと、プロ棋士たちは100人いれば98人は、AIが勝つとする指し手を採用するようになって、皆が同じ戦法、戦術になっていく傾向にあるのだといいます。しかし、羽生さんはこう語っているそうです。

「ミクロ的に見れば、それに従うほうが正しい。でも、皆でそうするのは、将来的に非常にリスキーなことです。AIによって新たな課題は与えられているけれど、将棋の可能性を狭めてしまうことにもなる。やっぱり、2のほうの人がいないと、廃れてしまいます。多様性は本当に大事で、少し不利とか、ダメと言われるほうにこそ、私は可能性があると思っているんです。」

98%の棋士が選択しない2%をあえて選択して対局しているというのです。それも大舞台であえてしていくものですから、結果としては勝負に破れ無冠に至ったというのです。

なんて人間臭い話なのだろうと正直、感動してしまいました。まさしく、AIには出来ない、人間だからこそ出来る選択肢だと感じます。これをなせるのが人間力ということにほかならないでしょう。

思えば、人本経営でも、効率性から考えれば、ありえないような手間暇をかけ、採算度外視をして商品を誕生させている感動話は少なくありません。

例えば、徳武産業の「あゆみシューズ」。商品完成当時には高齢者用の靴など存在していません。2年もの開発期間をかけ、介護施設に通い続け、約500人ものお年寄りの足を観察し、歩き方を徹底的に調査し、試行錯誤のうえ、転ばないシューズを開発していきました。老人はむくみが激しく足のサイズが変わりやすいので、1cmピッチで余裕を持たせた靴を作成し、左右サイズの違うシューズ販売にも対応していきました。同業の経営者からは「そんなことをしていたら会社がつぶれる」といわれたそうですが、非常識なことをやることが、あゆみシューズ開発の大きなカギだと十河孝夫会長は回想されています。

可能性をあきらめない、人間臭いチャレンジでできた商品。そのおかげでどれほど社会が豊かになり、幸せを感じる人々が増えたか計り知れません。

これからの時代、AIでは、あきらめる、あるいは想定しない非効率や非常識な方向に、ヒット商品が生まれる可能性がけっして低くないと感じます。それを達成していくためには、いかに社員一人ひとりの人間力を磨き、高めていくかということになるでしょう。その実現可能性を高めるのが人本経営に他ならないのです。



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