第757号 GPTWの最新提言を検証する④ リーダーから変われ|2018|新SVC通信|株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

新SVC通信

2018/10/29

第757号 GPTWの最新提言を検証する④ リーダーから変われ

「人を大切にする会社」に関するトータル情報誌
新SVC通信 第757号



GPTWの最新提言を検証する④ リーダーから変われ




[提言⑯]
ビジネスが、「知的重視の経済」から「ヒューマンエコノミー」へ移行している。新しい「ヒューマンエコノミー」では、ソフトウェアにプログラムすることが出来ない人間の特性ともいえる創造性、情熱、性格、助け合い精神などが成功の鍵となる。組織が従業員の人間らしさを抑えて込んでしまうと「ヒューマンエコノミー」の恩恵が受けられない。


当通信では、失われた10年といわれた2000年あたりから、時代の変化を察知して業績軸から幸せ軸へ経営の軸を転換している会社が増えてきていると指摘しました。ポスト資本主義社会として人本主義社会が幕開けをしたと形容いたしました。GPTWでは、それを「ヒューマンエコノミー」の到来としています。そして、人本で経営しないとこれからの時代の恩恵が受けられないと言っています。これは、よく理解できます。例えば徳武産業。いまや足が不自由になった高齢者の生涯の友として欠かすことができなくなった「あゆみシューズ」ですが、生産性や効率を真っ先に追求してきた拡大再生産を目指す売上至上主義の経営では、けっして誕生はしなかったでしょう。人を大切にするという企業文化が根付いているからこそ、人にやさしい商品が開発されてくるのです。高齢化社会では、そうした商品が求められてくることは明白です。人本経営を実現し、心ある商品をつくり続けていきたいものです。

[提言⑰]
ヒューマンエコノミーで成功するためには、まず何よりもすべての従業員が人であり、それ以上でもそれ以下でもない、という事実を受け止める必要がある。リスペクトは、礼を尽くした心遣いや尊敬の念をもって処するという意味。「働きがいのある会社」では、従業員が職場で感じる「リスペクト=尊敬」を、信頼関係に欠かせない3つの要素の一つとしており(残る2つは信用と公正)、リーダーが従業員を人として、労働者として扱う際の指標としている。「顧みる、気に留める、考える」ことが、尊敬という言葉の3つの意味。


人間尊重という概念は、人本経営成功企業で必須といっていいくらいのキーワードです。GPTWでは、具体的に「顧みる、気に留める、考える」ことと提起しました。これは、改めて学ばされます。まず、「顧みる」ためには、メンバーが入社以来、確かな成長をしてきているかということに思いを馳せる状態になります。「気に留める」ためには、ただ仕事でのメンバーの状態にとどまらず、今の家庭環境や状況を知り、どのようなことで喜怒哀楽を感じているのか知っていることが必要になります。そして、「考える」は、もちろんメンバーがさらに幸せになり、裕福な人生を歩んでいくためにリーダーとしてできることを考えることになるでしょう。いずれも自分軸ではなく、相手目線でいないと十分に実現できないことがわかります。相手の立場に立って寄り添う、これがリスペクトということでしょう。

[提言⑱]
従業員とリーダーが相互に敬意を抱くには、リーダー側が考え方をかえなくてはならない。リーダーはまず、あらゆる従業員は敬意をもって扱われるべきだという心からの信念を持つ必要がある。あなたが管理職の立場にいるならば、すべての部下をその言葉本来の意味で尊敬し、会社全体をよりよくするために自分の力を使うべきだ。そうすれば、部下からも、その家族からも、会社からも感謝されるだろう。


「おれがおれがの我を捨てて、おかげおかげの下でいきる」――これも人本経営を実践している「いい会社」にいくと、よく聞かされる言葉です。自己中心的で主観にとらわれて行動することなく、今ある自分は周りからの支えで成り立っているという事実を厳粛に受け止めて、感謝の念をもち、メンバーのサポート役になる支援型リーダーシップを発揮していきたいものです。

[提言⑲]
企業の中には、景気後退や従業員の流出を恐れ、研修などの予算を削減しているところもあるが、「働きがいのある会社」では、従業員の能力をさらに伸ばそうと努力している。年間にパートタイムの従業員で58時間以上、正社員で65時間となり、1998年の調査より76%増加している。


以前に老舗企業の調査を実施しましたが、やはり、今後力を入れていくべき経営施策は、社員教育の充実が第1位となっていました。GPTWでも、教育投資を熱心にしているから「働きがい」が増進するとしています。人づくりのための教育投資は、持続可能性を高める生命線といえそうです。(以下次号)



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