ライブレボリューションⅡ|企業名|人本経営企業のベンチマーク|株式会社シェアードバリュー・コーポレーション

人本経営企業のベンチマーク

ライブレボリューションⅡ

ライブレボリューション編Ⅱ

「理念経営実践企業研究」シリーズ第14弾です。当シリーズで初めて同一企業を2回取り上げさせていただくことにいたしました。一定期間ごとに定点観察していくことは研究に欠くことが出来ないポイントです。株式会社ライブレボリューションさんを前回取り上げましたのがちょうど1年ほど前になります。この間、数回に渡り同社にご訪問をさせていただき、増永寛之社長がなさっている理念経営への理解がより深く進み、また極めて純度が高く、かつ業績が伴っているということを一段と感じ入ることになりました。

「就職活動で出会った魅力的な企業」ランキング(ジョブウェブ社調査)では、2009年度に引き続き2010年度卒業予定の新卒から第1位に選ばれ、同社へのエントリーはとうとう2万人を超したということです。会社説明会に参加された方々の感想は、それこそ人生観が変わってしまったくらいの感動の言葉ばかりです。8次面接まで行って採用を決定するという厳格な基準を突破して晴れて同社へ入社してくる新卒は、未だに10数人となっています。圧倒的多数の新卒は望みがかなわず同社へ入社できない訳ですが、ライブレボリューションという企業を知った彼らの多くがこの会社のファンになっていることは想像に難くありません。いずれ社会に出ていく彼らのなかで、同社と取引したいと考える者も決して少なくないものと考えられます。つまり、毎年、就職活動を通じて万単位のファンを創り出していることになります。これはすごいことではないでしょうか。完全なる王道のビジネスモデルだと思います。

同社では社員の皆様に「なぜモチベーションが高いと思うか」というテーマでアンケートを実施してくださいました。その結果、社員の方々が1番の理由として挙げたことはなんだと思いますか?同社の給与水準は世間相場よりも相当に高いですが、もちろんそんなことではありません。それは『一緒に働くメンバーが素晴らしいから』という理由でした(注:同社では社員のことをメンバーと呼称しています)。「メンバーが本当にいい人」「人格に優れた仲間がいる」といったことを挙げた方が4割となりました。そして、2番目の理由として5割の方が回答されたのは『企業文化が素晴らしい』というものでした。「メンバー間の競争を煽らない」「宇宙一愛される企業というビジョン」「利他の精神が強い」といったご意見です。つまり、同社の経営理念・企業文化に強く共感した価値観の合う者が集まっているため、それが最もモチベーションを高めている要因になっているということになります。

同社では、人間性に優れているなどの厳格な採用価値基準に合致した者しか採用しないということを実践しています。結果として上記でみたように2万人もの新卒エントリーがあっても、わずかに10数名しか採用していません。採用された方は、それこそ憧れを抱いてとても誇らしげに入社してくるであろうことが容易に想像できます。そして入社後、実際に素晴らしい先輩や同僚、そして、経営理念に合致した企業活動が展開されていることを実感することで、入社段階からずっと高いモチベーションを維持したまま雇用が始まっているということになります。これは極めて重要なことであると考えられます。採用時に求職者に対して自社の理念、価値観を納得できるまでとことん説明をして、その価値観に共鳴したのでぜひとも入社したいというところまでモチベーションを引き上げて、納得ずくで入社に至るということです。これは、当然ながら会社の規模を拡大していくことが優先されていれば実現は不可能です。ですから増永社長は、経営方針で何(事業)をやるかではなく、誰とやるかを重視しているのです。

それにしても回答として当然あると考えられていた『増永社長の存在』という意見が皆無だったことに衝撃が走りました。理念経営を実践する新時代の企業リーダーの新しい姿をここに垣間見る思いです。理念経営ではトップにカリスマは必要ないのです。ここがこれまでの経営と大きく違う点であると断言できるところです。主人公は社員なのです。トップは組織のいちばん下や後ろにいて、社員が最大のモチベーションになるような企業風土づくりのための実践に徹しているということです。こんな意見がありました。「理不尽な仕事の依頼や、理由が不明な仕事がLRには無く、自分が正しいと思ったことをそのまま仕事にさせていただいています。」社員からこんな言葉が出てくるとは、経営陣が日々の経営人事マネジメントにいかに配慮しているかが感じられます。また「自分の仕事が社会のために役立っていると実感出来ること」という意見もありました。これも本当に大切なことでしょう。さらに「メンバー全員が経営者の視点、そして利他の心を持っているから。」というのもありました。こんな言葉が社員の口から出てくれば経営者冥利に尽きるというものです。

他にも思わず唸ってしまった社員の皆さんの声を挙げさせていただきます。

・メンバー第一主義が徹底されている
・他人の喜びを自分の喜びと感じられる精神的気質の人が多い
・絶対的な信頼をされている
・感謝の文化が根付いていること
・責任を守れば、権限が与えられ自由にやらせてもらえる
・「宇宙一愛される企業を目指す」というビジョンをメンバーが皆意識していることが感じられ、「本当に達成出来るだろうな」と思わされる。

 
2005年から理念経営に舵を取り始め、わずか4年でここまで素晴らしい経営を実践する企業に育ててきた増永社長に感服します。業績も当時7億円だった売上が今年37億円になる見通しです。同社では本年から入社して8年たったら1か月間のサバティカル休暇を取得する制度が導入されました。増永社長は今週、この休暇を明けて職務に復帰されます。この休暇期間中にまた数々の閃きがあったことでしょう。今後どのように理念経営が進化していくか目が離せません。



新SVC通信 第298号(2009.07.27)より

 
 

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■株式会社ライブレボリューション(増永寛之代表取締役社長)
ライブレボリューションは、2000年8月8日に設立されたスマートフォン広告代理店事業(モバイル広告代理店事業)にかかわるプロフェッショナルサービスを提供する企業である。「想像力の限界に挑戦し、理想の企業を創造する」という経営理念のもと、理想の企業となることを追求している。

※オフィシャルサイト
http://www.live-revolution.co.jp/

※参考文献
『宇宙一愛される経営』 増永寛之 著
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